沖縄県の米海兵隊基地「キャンプ・ハンセン」を抱える4自治体の一つ、金武町の水道水から発がん性が疑われる有機フッ素化合物「PFOS(ピーフォス)」などが検出された問題で、県と町は24日、基地内での採水や土壌採取のため米軍に立ち入りを申請した。日米地位協定の運用を決める日米合同委員会合意に基づく申請だが、許可の判断は米軍の裁量に任されている。
町内の水道では昨夏、国の水質管理の目安(1リットルあたり50ナノグラム以下)を超える1リットルあたり70ナノグラムが検出された。ハンセン近くにある水源の地下水からも最大で410ナノグラムのPFOSなどが検出された。県と町は基地と関連している可能性があるとみているが、米軍は「予備調査の結果、数値の上昇を説明するような基地内の発生源の特定はできなかった」と発表している。
県内では米軍嘉手納基地周辺などでも高濃度のPFOSなどが検出され、国や県が立ち入り調査を求めたが米軍に拒まれている。(国吉美香)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル